こち

こち
I
こち【故地】
(1)昔所有していた土地。
(2)古くからの縁故のある土地。 ゆかりの地。
II
こち【故知・故智】
昔の人の知恵。 古人の用いた知略。

「~に学ぶ」

III
こち【東風】
春, 東から吹く風。 ひがしかぜ。 こちかぜ。 ﹝季﹞春。

「~吹かばにほひおこせよ梅の花あるじなしとて春を忘るな/拾遺(雑春)」

IV
こち【此方】
(1)近称の指示代名詞。 方向を指し示す。 こちら。 こっち。

「こちらへ」の意のときも単に「こち」といい, 助詞を伴わない。 「日下部(クサカベ)の~の山と/古事記(下)」「~, とのたまふを/源氏(若紫)」「いと興あることかな, ~もて来(コ)/堤中納言(虫めづる)」

(2)人代名詞。 一人称。 私。 私ども。

「やあやあ, ~のことでござるか/狂言・宗論(虎寛本)」「~ワソラウソフイテイテ, アレコソソノ熟柿ヲバ食ベタレトハネカケウズルニ何ノ子細ガアラウゾ/天草本伊曾保」

V
こち【胡地】
胡人の住む土地。 転じて, 未開・野蛮の地。
VI
こち【鯒・鮲・牛尾魚】
(1)カサゴ目コチ科の海魚の総称。 日本近海にはコチ・メゴチなど約一五種がいる。
(2){(1)}の一種。 全長60センチメートルに及ぶ。 体形は上下に平たく, 頭は大きく, 尾の方は細い。 体色は黄褐色で, 多数の小斑点が散在する。 沿岸の砂底にすむ。 食用となり, 夏, 特に美味。 本州中部以南からインド洋にかけて分布。 ﹝季﹞夏。

Japanese explanatory dictionaries. 2013.

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